誤嚥を防ぐポジショニングと食事ケアの技術伝承 ─ ポジショニングで食べる喜びを伝えるPOTTプログラム ─

ポジショニングの基礎知識

摂食嚥下障害のある人への援助とポジショニング

摂食嚥下障害のある人への援助とポジショニング

病気の回復過程は、脳卒中や手術、事故などの急性期に長短期に関わらず、非経口摂取から経口摂取へと回復する。一方加齢や認知症、がん末期の人などは経口摂取から非経口摂取へと移行する。急性期や回復期では早期経口摂取のための援助が重要となる。また病気や障害の進行時は、人生最後まで経口摂取を継続する専門的な援助がとされる。摂食嚥下障害は、いずれの回復過程でも起こりやすく、全人的なケアが求められている。
摂食嚥下障害のある人への基本的なケアは、図のようにポジショニング、口腔ケア、呼吸管理、摂食嚥下アセスメントが含まれる。ポジショニングは、全ての評価や訓練、ケアには必須の技術であり、その適切性が安全で安楽なケアの基礎となる。そして医療・看護・介護のチームで関わるのが原則である。それぞれの専門職の役割や専門性を合わせてより“食べるよろこび”を維持改善し本人や家族を共有する。 

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