誤嚥を防ぐポジショニングと食事ケアの技術伝承 ─ ポジショニングで食べる喜びを伝えるPOTTプログラム ─

ポジショニングの基礎知識

ポジショニングの効果

適切なポジショニング

  1. 身体を安定させることで、全身で食事をする構えができる。
  2. 食欲を促し、食事の自立につながる。
  3. 摂食・嚥下機能の維持により、栄養状態の改善や経口摂取が継続できる。
  4. 誤嚥を軽減ないし防止する。誤嚥性肺炎の予防となる。
  5. 口腔ケアや摂食・嚥下リハビリでも応用可能となる。
  6. 食事時間の短縮により介護負担が軽減する。

不適切なポジショニング

  1. 覚醒状態が悪く、食事に対する全身での準備性が不足する。
  2. 食欲がわかず、受け身での食事となり自立につながらない。
  3. 姿勢の崩れにより飲み込みが悪くなり、食事の中断や食事時間の延長となる。
  4. 食物の通過障害により、食事量の不足や栄養状態の低下を招く。それが続くと経口摂取困難となる。
  5. 誤嚥により、食事に対する恐怖や拒否につながる。経口摂取困難は、口腔の廃用によりさらに誤嚥のリスクが高まる。
  6. 誤嚥は、誤嚥性肺炎の発症や胃瘻に移行する間接的な原因となりやすい。
  7. 食事時間の延長や中断は、介護負担につながる。
  8. 不快や痛み、緊張を生じ集中力の低下や注意散漫となり、食事への意欲や誤嚥リスクを招きやすい。
  9. 不適切なサポートは、かえって不良姿勢をまねき、褥瘡リスクを生じさせる可能性がある。

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