誤嚥を防ぐポジショニングと食事ケアの技術伝承 ─ ポジショニングで食べる喜びを伝えるPOTTプログラム ─

ポジショニングの基礎知識

ポジショニングの根拠

リクライニング位は、口腔の送り込みを改善し重力を利用して口から咽頭へ食塊を送り込みやすくすることである。気道が食道の上になるため、唾液や食塊が気道に落ちにくくなる。摂食嚥下リハビリテーションでの姿勢調整法(postural procedures)は、食形態の調整と並び、摂食嚥下代償的介入法として有効である。

代償法としての姿勢調整

1)体幹を安定して支持させる

身体を安定させることで、全身で食事をする構えをつくりだす。食欲を促し、生理機能を活発化させ、消化吸収を促進させる。

2)嚥下障害を改善するための代償法とする

ポジショニング(姿勢を調整する)ことで、咽頭腔の位置と形態を変え、食物の流れを変えて誤嚥を防ぐ。

3)胃食道逆流を防止する等のリスク管理

胃からの逆流を防止するポジショニングを行い、誤嚥を予防する。
  日本摂食嚥下リハビリテーション学会 訓練法まとめ(2014年版)より抜粋

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